新書
発売: 新潮社
価格: ¥ 714
amazonでのユーズド価格: ¥ 400
著者・編者:
藤原 正彦
アマゾンでの評価平均値: 3.5
アマゾンでのカスタマーレビューより:
評価: 5いや、良本ですよ。 相当数売れただけ、賛否両論色々あると思います。しかし、私は賛成派。
流石数学者だけあり、又、アメリカで教鞭をとっていただけあり、証明を見せられているような簡潔な分かりやすい表現。しばしば唸る箇所もありました。そして、読みやすい。
キーボード一つで世界の裏側に瞬時に繋がるこのご時世。
全体的にグローバル化しているうねりの中で、単に英語をアメリカ人みたいに話せればいいのか?それで果たして国際人と呼べるのか?と、佐藤氏自らの体験から出た、エッセンスが集約されている本だと思います。
実際、日本の外に出た瞬間に日本の看板を私たちは背負っている訳で、その割にはあまりにも日本のことを知らなすぎる自分にふと、外国人との対話を通して気付かされることがあります。
自分の国を愛する心。文化や歴史を大切にする心。たおやかな情緒、そして礼節。
確かに日本は本当に素晴らしい国です。
きっと自分の国を愛しいと思えれば、他の国に対しても思いやりや友情や、大きな愛情を持てるのでしょう。
英語はあくまでもゴールではなく、ツール。結局そのツールを使って、何を表現していくのかは、その人の中身なんですね。自分の国、そして自分の国に住んでいる人達。大切にしたいものです。
評価: 2誇りと自信を持って・・・で、それから? 日本人は歴史が長くて、独自の文化と価値観を持ってて、とにかくすごい国なんだ。だから誇りを持て。海外じゃなくて自分の国の文化と価値観を大事にしろ。
これも、そう主張するあまたの本のなかの1冊。
こういう本を読みおわっていつも思うのは「で、それで?」ということ。
自国文化、自国の国語を大事に。それは正論だ。でもそのためには具体的にどうすればいい?著者も、同書の支持者も、掛け声はさかんにあげているが、かくべつに何のアクションも起こしていない。
例として、国語を大事にするという主張。それってもちろんいいことだけど、たとえば子どものためには具体的に何をするの?学校で国語の授業を増やし、文法をたたきこむ?それとも作文の量を倍にする?それとも強制的に読書の時間を増やす?また、時間のない大人は国語の教養を増すためにどうすればいいの?・・・一切提言も提案もなし。言いっぱなし。それで何かなしとげた気になっている。まさに現代を象徴する本だと思って、いやになった。
世間への憂いを大声で口に出すときには、その前にまず自分のできることを見つけたい。そう確信させてくれたので★2つ。
評価: 4売れるべくして売れた本 1.歴史認識や文化認識、社会認識などにしばしば誤りが見られる。
2.筆者の批判している論理の内容が、あくまで数学の世界のものであったり、
そもそも論理として成り立っていないことがある。
3.筆者の論理に対する批判は、情緒に言い換えても当てはまる部分が多い。
正直言って、信憑性や論理性を求めて読むと、それほど高い評価は出来ないと思います。
ただ、こういったそれほど緻密に書かれていない、欧米批判・日本崇拝に陥りがちな文章だからこそ、
生活不安・社会不安・外交不安など多くの不安を抱えている今の日本で売れたのだと思います。
「社会状況をきちんと掴んでいること」−「文章の内容」で星4つです。